若宮 住吉神社-若宮と称えられた「住吉神社」

若宮と称えられた「住吉神社」
住所: 大阪府豊中市若竹町1-22-6 : (06) 6863-0025

神社日記

晩春から初夏頃、神社で行う仕事について

2015/07/21

今日は、毎年6、7月あたりに行う実際の仕事内容を、部分的ながら切り取ってみることにします。

正確には、外祭(外での祈祷)や社殿の祈祷なんかも入ってきますし、七月に入ると夏祭(7/30)の準備に追われるようにもなってきます。(このあたりはまた別の機会にまとめてみようと思います)

ですので、以下のような作業をずっと外でやり続けている訳ではありませんが、この時期は、こうした仕事の比重が高くなるのも事実です。


神社の神主さんって、装束を纏いご祈祷をしてもらう人というイメージが強いかもしれません。しかし実際のところ、ずいぶん「力」仕事や高所での仕事も多くあって、場合によってはかなり危険をともなうような作業を行うことも多いんですよね。

こうした作業中の私に対し、「宮司さんをよんでもらえますか」と来訪者に話かけられることもしばしば。

どう見ても、私が作業員にしか見えないからなんですけれど(笑)

「(宮司は)私ですが」というと、「えっ」と驚かれます。当たり前ですが。


予算が十分とれるような神社ならば、外部の専門家にお任せすれば良いのでしょうけれど、当神社の場合は、総代の皆様がこうしたあたりのことを率先して行動され、尽力いただくことで支えられているのが実情です。


まずは、年中のことながら境内の掃除ですね。

七月に入るとかなり落ち着きはしますが、この時期は細かな落下物で境内が汚れます。

境内の掃除は、季節に応じてやり方がかなり変化します。落葉・落下物などの種類が、四季を通じて変わりますのでね。

souzi

総代の古市さんが、月・水・金曜日と欠かさず境内の掃除にきてくださるようになりました。
本当にありがたいことです。

朝8:00頃~、私たちよりも早く掃除にかかって下さいます。

竹箒を実に器用に扱い、見事な手さばきできれいに落下物を掃き取ってくださいます。

houki

「毛先の柔らかい箒が掃除しやすい」と古市さんは仰います。これは竹箒での掃除に慣れておられるからです。

写真くらいの箒だと、慣れていない人ではゴミを集めるのに箒のコントロールがきかず、扱うのはかなり難しいものなんですね。

聞くと子供の頃から、ご実家の広大な庭掃除をされていたとのこと。掃除が上手いのにはこうした経緯があったんですね。
なるほどです。

箒で取れない細かな落下物はブロアを用いて除去していきます。

souzi_yougu

「エンジン音」が生じるので、近隣に迷惑とならぬ様に、午前9:00以降に用いるようにしています。

砂利と砂利の間に埋まる細かな落下物を吹き出すために、腰をかがめながら風向きを調整して取り出して集めていきます。

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境内全面をくまなくブロアで清掃すると、落下物が多い時は、二時間~三時間くらいかかります。

草引き・植え込み手入れ

いまのこの時期、雑草がものすごい勢いで伸びてきます。

その生命力たるや、ただ脱帽する他ありません。

石段やコンクリートなんてなんのそので、少しでも割れ目があれば、ここぞとばかりに勢いよく伸びてきます。

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雑草は、抜けやすい草もあれば、力を入れてひき抜こうにも、うんともすんとも・びくとしない草もあって、実に様々です。

できるだけ根っこから抜こうと草の根本あたりを狙って爪を入れて力を込めるのですが、すぐに爪と指の間に土やら何やらが挟まって、一瞬にして真っ黒い指先になりますね。

父(先代宮司)から
「雑草には格段の栄養素があって、草引きで(爪にこの栄養素が挟まって)爪から全身に栄養素がまわって健康になる」という 「ほんまかいな」とにわかに信じがたい話を聞きながら、手伝っていたことを思い出します。

会社員時代、会社などにいますと、

土を触るということはまずありませんね。

自分が土の上にいること、意識することすらありません。

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写真の箇所は斜面で、平面のように座って体の水平を保ちながら作業できません。

一時間半~二時間程度の作業で足腰に痛みが生じはじめ、またこの時期特有の強い紫外線を浴び続けると疲労感が増してきます。


草引き作業には、総代の鈴木さんが持ってきてくれた下の写真の道具が役にたちます。

zassou_yougu

グイグイと土に入れて掘り起こしながら、草の根っこから上手い具合に除去できるようになります。

この用具はなんとも画期的。ですが、需要のある田舎にしか無いらしく、大阪では売っていないとのこと。


写真にはおさまっていませんが、実際にはここには広い斜面の植え込みがあります。この斜面は総代の鈴木さんが、ほぼ全面に渡り手入れを行ってくださいました。
総代の折本さんも手伝ってくれています。

何日もかけての作業には、頭が下がります。

樹木の手入れ

先日、多くの総代さんのご奉仕で、境内整備を行っていただきました。

このとき、桜の木に枯れた「幹」部分を発見し、切除してくださったのですが、その切り口がそのままむき出しの状態になっていました。

総代の山脇さんが気にかけてお越しくださり、この桜の切り口部分に保護液を塗ってくださいました。塗布後は、色も樹皮と馴染んで目立たなくなっています。

この桜は、以前は瀕死の状態だったんです。今は花を咲かせるまでに復活してくれています。

sakura

また、狸塚を安置している切り株が朽ちてしまったため、新たな切り株を設けて塚を安置しなおしました。この切り株にも保護液を塗布くださっています。

さらに、塚の前にある鳥居を、朱の塗料で塗って下さいました。

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ひとまず鳥居全面を朱一色で塗り、上部と下部に黒の塗料で上塗りして、外観を完成させるそうです。

本当に、ありがたいことです。

除草剤を散布

噴霧器を組みてているところです。

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できるだけ草は手で抜くことを基本にしていますが、さすがに境内全域をすべて手で抜いていくのは至難の業です。

除草に使用するのは「ラウンドアップ」で、50倍に希釈して使います。

15Lを二回に分けて散布。15リットルを背負うと、けっこうずしりと重いです。

だいたい3時間くらいかけて散布していきます。

垣根の整備

専用のバリカンを用いて手入れしていきます。

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今年は、総代の光久さんが行ってくれました。

途中、スズメバチの巣に遭遇。なんとスズメバチに襲われ、刺されてしまわれました。

たいへん心配しましたが、病院で手当をお受けになり、その後も作業を続行くださいました。

この時期は思わぬところに危険生物が潜んでいることが多です。むかでなんかも多いですしね。毛虫なんかにもやられて激痛が走ります。

痛みに耐えながら、再度ハチに襲われるかもといった恐怖の中、光久さんは作業を完遂されました。
ありがたい限りです。


奉献酒の奉納

そんなこんなの作業を行っていましたところ、夕刻「奉献酒」をお供えしたいと参拝・来訪の方がいらっしゃいました。

ご住所・お名前を含めて奉献の旨祝詞を奏上し、社殿にお供えさせていただいきました。

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外でのこうした仕事は、「よしっ」と自分の中で踏ん切りをつけなければとめどなく続きます。

また、完全に終わるということがありません。すぐにもと通りになりますしね。

自然を相手に、人間が格闘できる部分など、極わずかなことだといつも思い知らされます。

自然の凄さ偉大さを、こうした作業を通じて、あらためて畏敬の念として深く認識することができます。


これから徐々に、参拝者がしばらく足をとどめたていたくなるような美しい境内を目指して、(自らも美的感覚・感性を高めながら、)美観・景観作りを僅かずつ進めていく考えです。


最後になりましたが、土に直接触れて、草の臭いを体感しながらのこうした作業は、肉体的にはハードなことが多いのですが、ならばこその爽快感はなかなかいいものでもありますよ。


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